『子ども脱被ばく裁判』決起集会

東京・田町で開催された『子ども脱被ばく裁判』の決起集会に参加した。既に仙台高裁での判決は出ており、それを不服として原告が最高裁に上告中。

最高裁の判断がどうでるかは不明も、司法の劣化がここでもみられる。最近の司法判決はほどんどが政権・為政者より、国民の被害に寄り添うものではない。司法は三権分立どころか、三権連立と言える。本来の司法の役割を果たしていない。

井戸弁護士は「裁判所は国家機関の一翼。少数者が被っている被害を救出するのが本来は司法というシステムだ」と話した後で「裁判官が民主的でなければいけない。そして世論」の両輪が大切だと話す。

この判決は論理的にも倫理的にも問題多い判決ではないのか?・・少なくとのICRPの解釈を誤解しているのではないか??

以下弁護士の意見の一部を転載

,裁判所は審理において紛争の争点について積極的な釈明権(当事者に質問を出す)を行使することとされており,同時にこれは裁判所の義務でもあります。しかし今回,裁判所はこの釈明権を全く行使せず,判決で「主張は不備」だと宣言しました。公平な審理とは言い難い不意打ち(闇討ち)であり,裁判官として違法な行為です。


(1) 20mSv/年通知の問題点

法律によって保障されている公衆被ばくの線量限度(1mSv/年)が,福島の子ども達には保障されていない。そのことを私たち弁護団は訴えてきました。

(2) 高裁判決の指摘

高裁判決は,下記の判断を示しました。紙幅の関係で,ごく一部をご紹介します。

ア 公衆被ばくの線量限度は,原発事故のように被ばくの大きさや範囲を合理的に予測することが困難な状況が発生し,緊急の対策を必要とする場合にも妥当するものとして定められたものではない。

イ 学校環境衛生基準に放射性物質に関する定めはなかったから,ICRPの参考レベルを暫定的な目安として,いわゆる20mSv 通知等を出したのは不合理ではない。

ウ ICRP勧告の考え方を学校再開の参考とすることは相応の合理性が認められる。

エ ICRPの「防護の最適化の原則」が,健康影響だけでなく,社会経済的影響を考慮することは直ちに不合理であるとは言えない。

オ 20mSv 通知は,その期間を2011年8月下旬までの期間としているので,20mSv/年の被ばくを許容するものでも,強要するものでもない。

カ 不溶性放射性微粒子についても検討した上で,それぞれの時点における検討結果を踏まえて被ばく量の制限をしている。

キ 県は2011年3月29日に県立高校の始業日を通知しているが,これは,市町村の小中学校の始業日を指示したものではない。2011年4月上旬と,20mSv 通知が発出された同年4月19日以降の放射線量の差は明らかでない。

ク 国際人権である健康に対する権利に適合するよう教育行政について解釈しても,判断に変わりはない。

★裁判所の判決に対する原告(弁護士)の反論が以下

ア 1990年のICRP勧告には,事故時を除外するという考え方は一切示されていません。それどころか,チェルノブイリ原発事故(1986年4月26日)直前に開催された国際会議では,公衆被ばくの線量限度を守るためのコストには上限がないと指摘されていました。

イ 放射性物質以外の有害物質に対する学校環境衛生基準が,事故時には緩和される,というような考え方は存在しません。

ウ 2007年勧告は,3.11の時点だけでなく,いまだに法律とはなっていません。

エ 国連人権理事会が選出した特別報告者の勧告(グローバー勧告)は,身体に直結する権利について,社会経済的影響を衡量することの不適切さを指摘しています。仙台高裁の考え方では,ほとんどの公害事件は,受忍限度として,住民に被害が押しつけられることになります。

オ 年20mSv を4ケ月余りだけ強要したのだから,年20mSv を強要したわけではないと言っているわけで,ほぼ詭弁です。

カ このような事実はありません。

キ 小中学校の授業開始日は国の命令に従っただけだから責任なしという県の弁解を無批判に受け入れています。また,放射性ヨウ素の影響が低減したことは,明らかです。

ク グローバー勧告やUPR勧告(国連人権理事会による人権保障の定期審査に基づく勧告)で住民が許容できるのは 1mSv/年であることが繰り返し指摘されています。日本の裁判官は日本政府と同様に国際人権を軽視しています。

弁護士意見は以下
https://drive.google.com/file/d/1dvpt7pB8FtGMJrsoyX6rilhqQRvhLTpG/view

子ども脱被ばく裁判HPは以下
https://kodomodatsuhibaku.blogspot.com/

当日の動画は以下ご覧ください。
 司法は憲法を守れ!子ども脱被ばく裁判決起集会
 「最高裁の扉をこじ開けよう!~被ばく問題と裁判所の現状」

20240519【第1部】

20240519 【第2部】

以下がNHKのニュース記事を転載
東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、子どもの被ばくを避けるための適切な対応が取られなかったなどとして当時、福島県内に住んでいた子どもとその親たちが国と県に賠償を求めた裁判で、2審の仙台高等裁判所は1審に続いて原告側の訴えを退ける判決を言い渡しました。
原発事故が起きた当時、福島市や郡山市などに住んでいた子どもと、その親あわせて116人は、事故のあと子どもの被ばくを避けるための適切な対応が取られなかったことで、健康被害への不安を抱くなど精神的な苦痛を受けたとして国と県に1人あたり10万円の賠償を求めていました。

裁判では、▼『SPEEDI』と呼ばれるシステムで算出された放射性物質の拡散予測をただちに住民に公表すべきだったかや▼子どもたちをただちに集団避難させるべきだったかなどが争点となりました。

2審の判決で、仙台高等裁判所の石栗正子裁判長は、「『SPEEDI』の予測計算の結果は正確性が高いとは言いがたく、情報の有効性や今後の変化の可能性などを分析し評価したうえで、公表の時期や内容を判断する必要があり、裁量権の逸脱や乱用があったとは言えない」と指摘しました。

そのうえで、「集団避難を実施すべきだったと原告が主張する根拠とした法律や法令は、今回の事故のような被ばくの大きさや範囲が予測できない状況で、緊急の対策を必要とする場合にも妥当なものとして定められたものではない」などとして1審に続いて原告側の訴えを退けました。

判決のあとの会見で原告の1人、今野寿美雄さんは、「国や県の主張をなぞっただけのあきれ果てる判決だ。受け入れるわけにはいかず、上告して最後まで闘いたい」と話しました。

また、原告側の井戸謙一弁護士は、「大変残念な判決で、苦しい思いで闘ってきた原告のことを考えるとつらいものがある。1審に比べて中身に踏み込んだ判断だったが論理の過程に強引なこじつけや証拠のない認定が多くあった」などと述べました。



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